・生成したAIイラストを収益化してみたい
・どこまで収益化させていいのかグレーゾーンが知りたい
・AIイラストを収益化してはいけないのはなぜ?
はじめまして。AI絵師をサブスクリプションで応援できるサイト「AiCorner」を運営しているMYOHOのサイト運営局です。
この記事では画像生成AIで描いたAIイラストの収益化が禁止されている事例や収益化可能なサイトを紹介していきます。
AiCornerであればAI絵師でもFANBOXやFantiaのクリエイターと同じように支援を受けられるため、AIイラストの収益化に悩んでいる場合は是非利用してください。
AIイラストの収益化は法的に禁止されていない
原則、AIイラスト自体の収益化は法的に禁止されていません。
ですが「投稿・収益化の禁止する」動きが広まっているため収入源となるかは難しいところだといえるでしょう。
こうした動きの背景には、AIイラストの法整備が追いついていないこと、著作権との関わりや既存の著作物との関係があると考えられています。
ここでは収益化禁止の背景や今後の展望などについて解説していきますのでぜひ、参考にしてみてください。
AIイラストの著作権について
AIイラストの著作権について文化庁は以下のように評価しています。
AIを利用して画像等を生成した場合でも、著作権侵害となるか否かは、人がAIを利用せず絵を描いた場合などの、通常の場合と同様に判断されます。AI生成物に、既存の著作物との「類似性」又は「依拠性」が認められない場合、既存の著作物の著作権侵害とはならず、著作権法上は著作権者の許諾なく利用することが可能です。
引用元:文化庁著作権課『令和5年度 著作権セミナー AIと著作権
これに対して、既存の著作物との「類似性」及び「依拠性」が認められる場合、そのようなAI生成物を利用する行為は、
① 権利者から利用許諾を得ている
② 許諾が不要な権利制限規定が適用される……のいずれかに該当しない限り、著作権侵害となります。
ただし、AIが生成した「著作物」に当たるかどうかは認められない(該当しない)と考えられています。
AIが自律的に生成したものは、 「思想又は感情を創作的に表現したもの」ではなく、著作物に該当しないと考えられます。
(例)人が何ら指示※を与えず(又は簡単な指示を与えるにとどまり) 「生成」のボタンを押すだけでAIが生成したもの
※プロンプト等これに対して、人が思想感情を創作的に表現するための「道具」としてAIを使用したものと認められれば、著作物に該当し、AI利用者が著作者となると考えられます。
引用元:文化庁著作権課『令和5年度 著作権セミナー AIと著作権』
つまり、AIが生成したものは著作権に該当しないものの、既存の作品との類似性・依拠性が認められる場合は著作権侵害にあたる可能性があります。
著作権侵害へ気を付ければAIイラストの収益化は可能なので、AiCornerなどでぜひ収益化してみてください。
収益化禁止が広がっている背景
下記のニュースで取り上げられているように、AIを利用した作品のなかには既存のクリエイターの作品が盗作やなりすましといった被害を被っていることから、サイト側が対策を講じなければいけない事態が広がっています。
AIに作品を学習されたクリエーターが、なりすまし被害を受けたり、勝手に名前を使われたりするなどの被害を受けているとして、5月中に利用規約・ガイドラインを改定し、そうした行為を禁止すると発表した。「特定のクリエーターが不利益を被っている」「プログラムなどで、クリエーターの作品が不当に収集される」などという問い合わせが相次いでいたことから、対応を取った。生成AIの悪用などを監視するシステムも導入予定だという。
引用元:朝日新聞デジタル『AIが作ったイラスト、「投稿禁止」の動きも 著作権以外のリスクは』
またその後、ピクシブ(pixiv)の一部機能や同社の関連サービスについて、生成AIによって作られた作品の取り扱いを当面禁止すると発表した。…
多くの時間を費やして作品を手がけるクリエイターに比べ、AIで生成したイラストは数時間で数百枚の作品を仕上げてしまうので既存のクリエイターの存在価値が危ぶまれることも…
一方で、クオリティや作業効率を高めるといった利点がある一方で、AIが学習した既存の作品によっては類似性のあるものが生成され、元となるイラストの著作権を侵害してしまうリスクが生じます。
こうした絵師の市場価値(作品価値)を守るために、法整備が整えられない間はAIイラストに対する取り扱い方を慎重に考えた末、収益化禁止といった動きにつながっているといえるでしょう。
裏を返せば手描き絵師がいない新規の投稿サイトであればAIイラストでも収益化が可能であり、実際にAiCornerではAIイラストの収益化が可能です。
AIイラストに対する各サイトの動き
現在、pixsiv fanboxをはじめ大手イラスト投稿サイトではAIによる生成画像の投稿を禁止しています。
- pixiv FANBOX…AI作品の投稿非公開・禁止
- pixiv…リクエスト募集時のAIイラスト指定・既存のクリエイターへの不利益になるような対応禁止
- Ci-en…クリエイターが編集できる箇所へAI作品の利用・AIに関する他サイトへの誘導禁止
- Fantia…AI作品の取り扱いを一時停止
- DLsite…ノベル・ゲームとなっているもの以外禁止
投稿自体を禁止しているところもあれば、AIイラストに対する審査基準を設けていないことから一時停止措置を行っているサイトもあります。
AIイラストに対する対策を強化しなければ既存の作品価値を狭めてしまうなどの理由から、こうした動きが広がっているといえるでしょう。
AIイラストの収益化禁止に対する対策
現在、多くのサイトで収益化禁止の動きが高まっているなかAIイラストを投稿することすら難しく感じている方も多いでしょう。
しかし、A Iは決して悪いものではなく使い方によっては様々な恩恵が得られます。
例えば、以下のような方法であれば収益化に期待できるでしょう。
- 生成AIをイラスト制作補助ツールで使用する
- AIスキルを他の分野で活かす
- 有償サイトで投稿する
生成AIをイラスト制作補助ツールで使用する
使用する方法によって異なりますが、生成AIをイラスト制作用補助ツールとして利用してみてはいかがでしょうか。
例えば、以下のような活用の仕方を行なってみるとよいでしょう。
- AIで生成したイラストを参考資料として使う
- AIが生成したイラストに加筆修正を行う
- 漫画やイラストの背景やコマ割りなど工程数が多い部分をA Iに行ってもらう
AIをうまく利用すれば自身の作業工程を省くことができるだけでなく、制作に対する考えを広げられる効果も期待できます。
AIで生成したものは楽して描いた・他の作品を真似して描いたなど、マイナスなイメージがつきもの。
ですが利用する人によってAIはいい道具になり得る産物なので、活用するか迷っている方は一度手にとってみるとよいかもしれません。
AIスキルを他の分野で生かす
AIでクオリティの高いイラストを生成するにはある程度パソコンスキルが求められる作業です。
AIの学習によって絵のタッチが異なったり、独自のコードを打ち込むことで他とは違ったイラストを生成できます。
これらのスキルはある程度のノウハウがなければできないことなので、これからAIイラスト絵師として活躍したい方にとってはぜひ得たい知識だといえるでしょう。
他にもイラストをAIで生成するスキルは以下のような分野でも活躍が期待できます。
- AIイラストのノウハウをブログやSNSで発信する
- 動画制作、イメージキャラクター制作など他分野からの仕事を受注する
AIイラスト絵師一本よりも様々な分野で活躍したいと考えている方は上記のような道を考えてみてもよいでしょう。
AIイラストを有償サイトで公開する
最後に「とにかくAIイラスト絵師として活躍したい」という方に紹介する方法です。
先述したようにAIで生成したイラストは大手投稿サイトをはじめ、投稿および収益化を禁止しています。
しかし、中には収益化が可能なサイトがあるのも事実です。
例えば以下のようなサイトであればAIで生成したイラストを投稿・収益化できます。
ただし、これらのサイトで投稿したイラストでも既存の作品に類似性や依拠性が認められる場合は著作権の侵害に当たる可能性があります。
またAIイラストには原則著作権がないので簡単に盗作・トレースされる可能性もあるので、リスクを考慮した上でガイドラインをよく読み、投稿を行うようにしましょう。